経理事務、会計処理をクラウド化するのは最近の主流です。しかし実際にクラウド化をするとなると、メリットとデメリットをしっかりと比較したほうが良いでしょう。
そこで今回は、経理事務をクラウド化するデメリットに重点を置いてご紹介します。会計ソフトはクラウド化が当たり前になっている今だからこそ、デメリットをしっかり把握してクラウド化へ向かっていってください。
経理事務のクラウド化とは
経理事務をクラウド化するにあたり、まずは必要なものがあります。それはクラウド型の会計ソフトです。
会計ソフトとは?
会計ソフトとは、仕訳帳や現金出納帳などの最初のインプットをしておけば、各種帳簿まで自動で作成してくれるソフトのことです。会計ソフトを導入するメリットとしては、以下の6つが挙げられます。
- 簿記の知識が少なくても経理事務ができる
- 転記がなくなり記入が一度ですむ
- 色々な帳票を印刷できる
- 今の経理状況が把握できる
- 税制改正にも対応している
- サポート体制がある
以下にメリットの詳しい内容が記載されていますので、ご参照ください。
(関連記事:
経理事務におすすめのエクセルテンプレートと部分的会計ソフトのススメ)
クラウド型とインストール型の会計ソフト
そして会計ソフトには、クラウド型とインストール型があります。このクラウド型会計ソフトを使うことで、経理事務のクラウド化を行うことになります。クラウド型とインストール型の違いは以下をご参照ください。
(関連記事:
会計ソフトはクラウド型?インストール型?クラウド化するメリット)
クラウド型会計ソフトを導入するメリット
クラウド型の会計ソフトとは、例えばfreee(フリー)です。freeeはブラウザを使って会計ソフトの入力が可能です。そのためクラウド型の会計ソフトのメリットは、以下の3つが挙げられます。
- どのパソコン、タブレット、スマホでも使える
- 外出先でも簡単に確認や入力ができる
- 情報を共有しやすい
クラウド化のデメリット
ここまで会計ソフトのメリットや、クラウド型の会計ソフトのメリットをご紹介してきました。しかし実際に気になるのは、デメリットではないでしょうか。問題が発生しやすいのであれば、クラウド化には躊躇してしまいますよね。そこで5つのデメリットを詳しく紹介していきましょう。
- オフラインでは使えない
- 動作が遅いことがある
- IDやPASSを厳重に管理する必要がある
- 仕訳の自動化はクレジットカードやネットバンキングのみ
- クラウド未対応の税理士や税理士事務所が顧問では効果激減
オフラインでは使えない
クラウド型会計ソフトは、オンラインでしか利用できません。Internet Explorer(IE)やGoogle Chromeなどのブラウザを使いますので、ネット回線が通っていることが大前提です。そのためネットワーク障害が起きた時には、会計ソフトが使えなくなるというデメリットがあります。
動作が遅いことがある
これはオンラインでしか使えないことに原因があります。インターネットを使っているとわかりますが、たまに動作が遅いことがありますよね。これはクラウド型の会計ソフトでも起こることです。正直なところ、インストール型会計ソフトのほうが動作は速いといえます。
IDやPASSを厳重に管理する必要がある
クラウド型の会計ソフトは、IDとPASSを使ってログインすることで利用します。もしもIDやPASSが漏れてしまったら、会計ソフト内の情報が漏れてしまうということです。そのためIDやPASSは、厳重に管理する必要があります。複数人で利用している場合は、特に管理の仕方を考える必要がありますので注意しましょう。
仕訳の自動化はクレジットカードやネットバンキングのみ
クラウド型の会計ソフトと言えば、仕訳の自動化が特徴の一つです。しかし実際にはこれを使える場面はそう多くありません。基本的にはクレジットカードを使った取引やネットバンキングを経由した取引のような、元々情報化されているものが自動仕訳の対象になります。
そのため現金や手形などの取引が多い場合には、メリットにならない機能ということです。仕訳の自動化に対しては、過剰な期待をしないほうが良いと言えるでしょう。
クラウド未対応の会計事務所や税理士事務所が顧問では効果激減
クラウド型会計ソフトは、顧問契約している会計事務所や税理士事務所と経理情報を共有しやすいというメリットがあります。お互いに画面を見ながら、電話やチャットでリアルタイムに対応できるのです。
しかしクラウド型会計ソフトを導入していない会計事務所や税理士事務所も、まだまだ多くあります。顧問契約している会計事務所や税理士事務所がクラウドに未対応ですと、クラウド型会計ソフトの効果も激減してしまいます。
経理事務が面倒な方ほどクラウド化
クラウド型会計ソフトにはメリットだけではなく、デメリットも多くあることをご紹介してきました。ではクラウド型会計ソフトを実際に使って満足できるのは、どのような方でしょうか。
- 経理事務が面倒
- 経理事務の費用を削減したい
- 経理事務に高い正確性を求める
- 顧問契約している会計事務所や税理士事務所がクラウドに対応している
以上のような方には、特に経理事務のクラウド化をおすすめします。そしてクラウド化と同時に、経理代行サービスを利用しましょう。
そうすれば経理事務がより効率的になり、正確性が上がります。経理代行の費用はかかりますが、正社員や契約社員を雇うよりもずっと安価で済みます。
顧問契約している会計事務所や税理士事務所がクラウドに対応しているのであれば、そこの経理代行を利用すると良いでしょう。税務のプロが経理を代行してくれる上、リアルタイムに相談が可能なので大きなメリットと言えます。
まとめ
- 経理事務のクラウド化はデメリットも多い
- クラウド型会計ソフトで経理代行サービスを利用しよう
ここまで、クラウド型会計ソフトのメリットとデメリットを中心にお伝えしてきました。もしもクラウド型会計ソフトに興味を持たれたようでしたら、ぜひ私ども税理士法人GrowUpへご連絡ください。クラウド型会計ソフトの導入から実際の経理事務まで全てサポートすることが可能です。
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。