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送料に消費税は入っている?税率は10%?8%?荷物の中身にも注意

2022年7月30日 カテゴリー:経理事務代行
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最近は何かを購入するにしても販売するにしても、実店舗を介さないことが増えています。そこで今回は送料に消費税は含まれているのか、含まれているなら税率は8%なのか10%なのか、などを解説していきましょう。

ネットを利用して商品の売買を予定している方や、すでに通販を利用しているが送料の消費税分の仕訳に迷っている方は、ぜひご一読ください。

消費税税率、8%10%の違い

消費税率は2022年6月現在、10%が基本です。8%は軽減税率と呼ばれ、簡単に言えば「酒と外食以外の食品」と「定期購読している新聞」に適用されます。あまり難しくない切り分けのように思えますが、「テイクアウトは軽減税率、店内で食べると10%なので、店内利用できる店で食品を買うときは、事前にどちらで食べるか申告しないといけない」というルールができてしまい、大変面倒だったのは記憶に新しいでしょう。

しかし初期の頃は面倒なだけの制度でしたが、コロナ禍という前代未聞の状況に陥るやいなや、テイクアウト利用が増えました。その際、軽減税率に助けられた側面も少なからずあるのではないでしょうか。このような背景から、現状は「軽減税率をなくそう」という議論は出ていないようです。

そのため今後も「これは8%?10%?」という疑問はなくならないであろうと思われます。なので、この先は消費税率の使い分けがわかりにくい「送料」を題材に解説していきましょう。

送料の消費税率は10%が基本

送料の消費税率は10%です。商品代金が送料込みであろうと抜きであろうと、基本的には10%だと思っておきましょう。以下に実際の仕訳例を記載しますので、ぜひ参考にされてください。

送料抜きの商品3,300円を仕入れ、送料を別で500円支払った。なお送料はどんな商品を購入したとしても定額となっている。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
商品3,000円現預金3,800円
仮払消費税等300円
荷造運賃455円
仮払消費税等45円

このように送料が定額であったとしても、通常通り10%の税率となるように割戻して本体価格を求めます。とはいえ最近のシステムでは、税込金額を入力すれば勝手に本体価格と消費税分に分割してくれるので、その点は難しく考えなくても大丈夫でしょう。

送料込みの商品を3,500円で仕入れた。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
商品3,182円現預金3,500円
仮払消費税等318円

送料込みの場合には送料がいくらなのか、明記がなければ全て商品代として計上します。消費税率も通常通り10%になります。

送料抜き3,300円の商品を売り上げ、送料として500円支払いを受けた。

<パターン1>売上に送料を含めないで仕訳を行う。(原則)

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
現預金3,800円売上3,000円
仮受消費税等300円
仮受金500円

送料分の500円は仮受金として処理します。

・パターン1―1:実際の送料は330円だった。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
仮受金500円普通預金330円
雑収入170円

送料として受け取っていた分は500円なので、実際にかかった送料との差額は雑収入として計上します。

・パターン1―2:実際の送料は660円だった。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
仮受金500円普通預金660円
荷造運賃146円
仮払消費税等14円

500円しか送料として受け取っていないので、残りの160円は自社の経費として計上します。

<パターン2>売上に送料を含めて仕訳を行う。(通例)

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
売上3,455円現預金3,800円
仮受消費税等345円

この後、送料がいくらになろうと送料として経費の仕訳を計上すれば良いので、圧倒的にこちらのほうが簡単です。いずれにしても、消費税率は10%として計上するのは変わりません。

軽減税率(8%)が適用される荷物か?

ではどんな時に送料が8%となるのでしょうか。これは荷物の中身が大事です。「中身が酒類以外の飲食物」で、「送料込み」で支払いがなされる時には、送料も8%とされているのです。では実際の仕訳例を見ていきましょう。

送料込みで3,500円の飲食物を仕入れた。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
仕入3,241円現預金3,500円
仮払消費税等259円

送料込みで金額の内訳がわからないため、支払った金額の消費税以外の全額が仕入に計上されます。仮払消費税等の税率が8%となり仮払消費税の金額が少なくなってしまうため、仕入れ側の場合には送料は別料金のほうが節税効果を見込めます。

送料込みで飲食物を3,500円売り上げた。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
現預金3,500円売上3,241円
仮受消費税等259円

このように飲食物の売上も、送料含めて消費税率が8%となるのです。そのため仮受消費税等の金額を抑えることができるので、飲食物をネットで販売する場合には送料込みで販売したほうが節税効果を見込めます。

まとめ

  • 酒類・外食以外の飲食物と定期購読している新聞は軽減税率8%が適用される
  • 送料込みでも送料別でも、送料は消費税率10%
  • 唯一の例外は「荷物が酒類以外の飲食物」で、「送料込み」の場合
  • 仕入側は送料別、売上側は送料込みにすると、節税効果を見込める

ここまで消費税率8%と10%の違いや送料はどちらを適用すれば良いのか、などを中心に解説しました。特に仕入側か売上側かによってどのようにすれば節税効果となるか変わってしまうため、しっかりと確認していったほうが良いでしょう。

また送料以外にも、軽減税率の適用されるものなのかどうかを判別しなくてはならない場面は、多く存在します。しかし消費税率の適用に関しては、細かく専門性が必要な部分で、なかなか自分たちでは判別がつきにくいところでしょう。そんな時にお勧めなのが、経理代行です。ぜひ私ども税理士法人GrowUpへ一度ご連絡ください。

個人、会社に合わせた処理方法をご提案するとともに、申告までノンストップで可能な経理代行を行えます。スタッフ一同、お客様のご連絡を心よりお待ちしております。ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。

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