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損益分岐点や資金繰りの計算上、減価償却費の考え方とは?固定費との違い

2022年2月28日 カテゴリー:経理事務代行
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資金繰りをする上で必ず考慮に入れなくてはならない数値は、損益分岐点です。損益分岐点の計算では固定費と変動費に分類するのが大前提ですが、その中でも減価償却費の取り扱いは特殊になります。

その理由を解説するとともに、損益分岐点よりも売上高が多いはずなのに、資金繰りが苦しくなってしまう理由などもご紹介していきます。経営者の方はぜひ一度ご覧いただき、資金繰りへの足がかりとされてください。

資金繰りとは

資金繰りとは、滞りのない支払いができるようにすることです。買掛金や支払利息、税金などを期限通りに支払えなくては、資金繰りがうまくいっているとは言えません。逆に、支払うべき額の現金を期限までに揃えることができれば、資金繰りはうまくいっています。

損益分岐点の売上は達成しているのに現金がない!

では利益が出ているのにも関わらず、資金繰りがうまくいかないことがあります。これには様々な原因がありますが、大きな原因として2つ挙げましょう。

「売上日=入金日」ではない

商品やサービスが売れた場合、売上と一緒に計上する科目は何でしょうか?それが必ず現金であるなら今から解説する原因は関係ありません。しかし売掛金を一緒に計上することが多い企業がほとんどでしょう。

このように現金以外で計上している場合、資金繰りがうまくいかなくなることがあります。これは売上が売上日に計上されたものであって、実際に現金が入ってくるのが遅いからに他なりません。「売上日=入金日」ではないため、損益分岐点の売上は達成して利益が出ているのにも関わらず、資金繰りがうまくいかないのです。

損益分岐点は返済を含まない

高額な物を購入したり、出店するにあたって店舗改装したり、事業の経営にはお金がかかります。現金で一括支払いができればもちろん良いですが、多くの場合は借金をすることになるでしょう。

帳簿上は借入金と記載のある科目ですが、これは毎月や毎年、少しづつ減少していくことがほとんどです。もちろん再度借入した場合は、その限りではありませんが。

さてそんな借入金の返済ですが、実は損益分岐点の計算には含みません。利益が出ているかどうかをみるのが損益分岐点であって、実際に現金があるかどうかをみるものではないからです。そのため利益がギリギリの場合は、利益は出たけど返済には足りず、資金繰りができないことがあります。

減価償却費は経費だけど現金には関係がない

損益分岐点の売上を達成しているにも関わらず、現金がない時の大きな理由を2つ紹介しましたが、実は逆もあります。売上達成していなくても、資金繰りがうまくいくことがあるのです。

これは前年度以前の資産購入によって、多額の減価償却費が計上されていると起こりやすい現象です。減価償却費は基本的に現金を伴わない経費です。そのため損益計算書上では経費として計上されて利益を減らすわけですが、資金繰りとしては関係のない経費なのです。

資金繰りにはキャッシュフロー計算書

紹介した2つの問題点を解決しつつ、減価償却費のように関係のない経費を含まないようにするには、キャッシュフロー計算書を作る必要があります。ではキャッシュフロー計算書とはどんなものなのでしょうか。

キャッシュフロー計算書とは

キャッシュ=現金、フロー=流れですから、キャッシュフロー計算とは現金の流れを追うための計算書ということになります。そこで資金繰りでは、キャッシュフロー計算書を利用する企業が多いのです。

キャッシュフロー計算書の考え方

キャッシュフロー計算書では以下の3つに分割して、現金の流れを確認します。
  • 営業活動によるキャッシュフロー
  • 投資活動によるキャッシュフロー
  • 財務活動によるキャッシュフロー
この3つで流れを分けることによって、どの部分を改善しなくてはいけないのかがわかりやすくなります。例えば営業活動部分でマイナスになっているのであれば、売掛金の回収期間を短くしたり、買掛金の支払期限を延長したりする必要があるわけです。

資金繰りにはキャッシュフロー計算書の考え方が必要

このように資金繰りでは、損益分岐点を確認するよりも、キャッシュフロー計算書の考え方を理解しつつ、計算書を作ることが大事と言えます。とはいえ初めてキャッシュフロー計算書を作る場合、見落としが発生しやすく、なかなか正しい計算書を作ることが難しいでしょう。

そこでおすすめなのが、申告書や経理代行と同時にキャッシュフロー計算書も代行してみる方法です。資金繰りに悩みを抱えている企業ほど、プロによるキャッシュフロー計算書で確認する必要があります。さらに今まで様々な事業の顧問をしているところのほうが、キャッシュフロー計算書を作成した後のアドバイスも的確でしょう。

まとめ

  • 損益分岐点の売上達成=資金繰りOKではない
  • 資金繰りを円滑にしたいなら、キャッシュフロー計算書を作成必須
ここまで資金繰りと損益分岐点の関係、またキャッシュフロー計算書をなぜ使用したほうが良いかを説明してきました。もしもキャッシュフロー計算書を作成したほうが良いがどこに頼めば良いかわからないのでしたら、ぜひ私ども税理士法人GrowUpへご連絡ください。作成方法のご相談はもちろん、キャッシュフロー計算書の作成代行も可能です。

最後までお読みいただきありがとうございました。資金繰りのお悩みが少しでもなくなりましたら幸いです。

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