お問い合わせ

滋賀経理事務代行ブログ

BLOG

インボイス制度開始後に適格請求書発行事業者になるには?手続と注意点を解説

2023年11月10日 カテゴリー:経理事務代行
Pocket

インボイス制度が開始された後でも、適格請求書発行事業者になることは可能です。しかし、手続き方法や取り扱いは少し異なります。この記事では、その手続きと注意点について詳しく解説します。

インボイス制度開始後の適格請求書発行事業者の手続き

2023年10月1日よりインボイス制度が始まります。すでに、適格請求書発行事業者になるために、申請書を提出した方も多いはずです。しかし中には、適格請求書発行事業者になることに迷っている経営者の方もいるのではないでしょうか。ここでは、改めて登録番号の取得の仕方と、登録後に必要は取引先への番号通知方法について解説します。

「登録番号」の取得と利用

適格請求書発行事業者になるためには、「登録番号」を取得する必要があります。この番号は、税務署から発行され、請求書への記載が必要です。登録番号の取得には、登録申請書を国税庁へ提出します。

法人の場合、法人番号の前に「T」がつくだけなのですが、申請中だからと言って勝手にTをつけた法人番号を提供することはできません。必ず登録完了を待ちましょう。

取引先への通知方法

適格請求書発行事業者になった場合、取引先にその旨を通知する必要があります。書面または電子メールを用いて行いましょう。取引先は、番号を通知してもらうことではじめて仕入税額控除が適用できます。

請求書に記載しておくことも必要ですが、先に通知をしておくことで会計ソフトの設定など事前準備ができます。事務処理作業が煩雑になることが予測されるため、少しでも早めに準備できることは実施しておきましょう。

インボイス制度開始後の適格請求書発行事業者における注意点

インボイス制度開始後に、適格請求書発行事業者となる場合、制度開始日である10月1日と開所後にあたる10月2日で取り扱いが大きく異なります。特に、免税事業者から適格請求書発行事業者になる場合には注意が必要です。

開始日が2023年10月1日からの場合

インボイス制度が開始された2023年10月1日から適格請求書発行事業者になる場合は以下の通りです。
10月1日から適用 原則2023年9月30日までに登録申請書を提出
前々年の課税売上高の判定で免税事業者の場合、原則通りに提出することで課税事業者選択届出書は不要となり、2年間の課税事業者としての縛りはありません。そのため、登録事業者を取りやめたい場合には2年の経過を待たずして取りやめできます。

ただし、申請時には令和5年3月31日までに申請書を提出できなかった理由を記載する必要があります。今から提出し、10月1日から適用を受ける場合には漏れなく記載しましょう。

開始日が2023年10月2日以降の場合

開始日が2023年10月2日以降の場合、適格請求書発行事業者になるための手続きは少し異なります。具体的な手続きは以下の通りです。
10月2日以降より適用 申請書に希望日を記載(申請書提出日から15日以降の日)
9月30日までに提出する申請書とは異なり、課税事業者選択届出書が必要です。そのため、課税事業者としての2年間の縛りが発生します。前前年の売上高が1,000万円に満たない場合であっても、免税事業者に戻ることができないため、消費税の申告と納税が必要です。

インボイス制度開始後でもまだ検討したい場合

インボイス制度開始後でも、まだ検討したい事業者の方は経過措置期間を有効に活用しましょう。

取引先がインボイス制度を適用している場合、以下の期間は適格請求書発行事業者以外からの仕入でも、一定割合の仕入税額控除ができます。
2023年10月1日から2026年9月30日まで 仕入税額相当額の80%
2026年10月1日から2029年9月30日まで 仕入税額相当額の50%
また、取引先が簡易課税制度の適用事業者の場合は免税事業者からの仕入税額に左右されることはないため、可能な範囲で取引先に確認することも有効です。

まとめ

インボイス制度開始後でも、適格請求書発行事業者になることは可能です。しかし、その手続きは少し異なります。インボイス制度開始後も、「登録に関してもう少し悩みたい」という方は、その旨を取引先に伝え今後の取引方法について確認しておくことも大切です。判断に迷ったら専門家である税理士に相談することも大切です。

対応エリア

エリア外の方も一度
お問い合わせください

エリア外の方も一度お問い合わせください

滋賀県エリア

大津市、高島市、草津市、守山市、栗東市、野洲市、甲賀市、湖南市、近江八幡市、東近江市、蒲生市、彦根市、愛知郡、犬上郡、米原市、長浜市など滋賀県全域で対応いたします。