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178万円の壁で給与計算はどう変わる?2026年の年収の壁引き上げで中小企業の経理が準備すべきこと

2026年3月19日 カテゴリー:経理事務代行
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178万円の壁で給与計算はどう変わる?

 

2026年「178万円の壁」で何が変わるのか

2026年度の税制改正により、所得税の非課税ラインが大きく変わります。従来の160万円から178万円に引き上げされることが決定しており、これは給与計算を担当する経理担当者と中小企業の経営者にとって、重要な対応項目です。

弊社に寄せられる相談でも、給与計算ルールの変更への対応方法について問い合わせが増えてきています。

この変更は単なる数字の引き上げではなく、給与計算の仕組み・源泉徴収額・社会保険加入要件に連動する複数の変更を含んでいます。対応が遅れると、従業員の手取りが減少するなど重大なトラブルが発生する可能性もあります。

 

なぜ2026年に年収の壁が引き上げられるのか

背景1:物価上昇への対応

基礎控除と給与所得控除の本則が引き上げられました。具体的には、基礎控除が最大95万円(従来:48万円から58万円に変更後、2025-2026年の暫定措置で最大95万円に引き上げ)、給与所得控除の最低保障額が65万円となり、合計で178万円の非課税枠が実現します。

背景2:労働参加を促進するための政策的措置

政府は「就業調整」による労働力減少を抑制したいという方針を持っています。年収の壁が低いために、意図的に働く時間を制限している人(特にパート・アルバイト)を減らし、労働参加を増やしたいという狙いがあります。

背景3:社会保険制度の整備

同時に2026年10月から、社会保険の賃金要件が撤廃されることが決定しており、「働く時間に応じた保険加入」という流れが強まっています。年収の壁の引き上げと社会保険改正は、同じ方向性の政策です。

 

給与計算で具体的に変わる3つのポイント

ポイント1:源泉所得税の計算方法が変わる(2026年1月から)

2026年1月の給与計算から、源泉所得税の計算に使う控除額が変わります。

変更内容:

  • 基礎控除:従来の48万円 → 58万円に引き上げ
  • 給与所得控除の最低保障額:従来の55万円 → 65万円に引き上げ

これに加えて、扶養控除等申告書の様式も変更され、新たに「源泉控除対象親族」という項目が追加されます。

実務では、この申告書の変更に気付かず源泉所得税を過徴収してしまい、従業員から問い合わせを受けた企業もあります。

経理担当者への影響:

  • 給与計算ソフトの設定を新しい控除額に更新する必要があります
  • 従業員の扶養控除等申告書を新様式で再提出してもらわないと、正確な計算ができません
  • 設定ミスがあると、源泉所得税が過不足になり、個人の年末調整や企業の年税額に影響します

ポイント2:配偶者控除・扶養控除の年収要件が変わる(2026年1月から)

所得税の側面から見ると、配偶者控除と扶養控除の年収要件も変更されます。

変更内容:

  • 旧ルール:103万円以下で配偶者控除・扶養控除が適用
  • 新ルール:123万円以下で配偶者控除・扶養控除が適用

これは給与計算には直接関係ありませんが、従業員の扶養家族の申告に影響し、最終的に給与計算の基礎データ(扶養親族の数)に反映されます。

ポイント3:社会保険の被扶養者認定基準が変わる(2026年4月から)

2026年4月から、健康保険の被扶養者認定基準が変わります。

現在のルール:

  • 年収130万円以上で被扶養から外れる
  • 「一時的に超えた場合」も被扶養から外れる可能性がある

2026年4月以降のルール:

  • 年収130万円は変わらない
  • ただし、「労働契約上の年収見込み」で判定する
  • 残業で一時的に130万円を超えても、契約上の見込み年収が130万円未満なら被扶養を継続できる

弊社では、被扶養者認定の際に労働契約書の年収見込み額を確認することで、不必要な社会保険加入を防ぐサポートを行っています。

 

中小企業の経理が実際に困ること

困ること1:給与計算システムの修正作業が想定より大きい

多くの中小企業は「市販の給与計算ソフト」を使っています。2026年から新しい控除額が適用されるため、ソフトのアップデートが必須ですが、一部の企業では「アップデートの時期」「設定変更の手順」「テストラン」などが後回しになり、1月の給与計算で混乱するケースが目立っています。

困ること2:従業員の申告書再提出が進まない

扶養控除等申告書の様式が変わるため、従業員から新様式での提出を受け取る必要があります。しかし、多くの企業では従業員への周知が遅れ、12月以降に「急いで提出してください」という事態になっています。この状況では、記入ミスや提出漏れが増えやすくなります。

困ること3:社会保険加入要件の複雑化で判断ミスが増える

社会保険の被扶養者認定基準が「残業の有無」ではなく「労働契約上の年収見込み」に変わるため、曖昧な判定基準では判断ミスが起こりやすくなります。特に、シフト制の企業では「月ごとの残業時間が変わる」ため、被扶養者認定が複雑になります。

 

給与計算の対応チェックリスト:2026年3月までに準備すべきこと

対応項目内容期限
給与計算システムのアップデートベンダーから新版をリリースされたら速やかに更新2025年12月末まで
テストラン新しい控除額で複数のパターン給与を計算し、正確性を確認2025年12月末まで
扶養控除等申告書の新様式準備新しい申告書の様式を従業員に配布2025年11月〜12月
従業員への周知・説明手取り金額がどう変わるか、説明会を開催2025年12月〜1月
社会保険担当者への指示被扶養者認定基準の変更を周知、判断ルールを統一2026年2月末まで
給与計算担当者の勉強会新ルールの理解度確認、運用ミスの防止2025年12月末まで

 

経理代行・給与計算アウトソーシングで対応するメリット

対応が複雑な場合、経理代行サービスや給与計算代行を活用することで、複数のメリットが得られます。

メリット1:制度変更への対応が自動的に反映される

経理代行会社は、毎年の制度改正に対応した給与計算ソフトのアップデートを常に監視しており、2026年の対応についても既に準備を進めています。アウトソーシング先に任せることで、設定ミスのリスクが大幅に低下します。

メリット2:従業員対応の負担が減る

新様式の申告書への対応や、従業員への説明も経理代行会社が対応します。内部スタッフの時間を、より経営に近い業務に充てることができます。

メリット3:社会保険手続きと連動した対応ができる

給与計算と社会保険手続きを同一業者に任せることで、被扶養者認定基準の変更に基づいた統一的な対応が可能になります。部門間の判断の統一性が保たれやすくなります。

滋賀県内の中小企業を支援する経理代行会社では、こうした制度改正への対応を含めたパッケージサービスを提供しているケースが増えています。特に、従業員数が10〜50人規模の企業では、給与計算をアウトソーシングするメリットと注意点で詳しく解説していますが、アウトソーシングのニーズが高まっています。

 

滋賀県の中小企業が準備を始めるべき今が重要

滋賀県の中小企業の99.8%が中小企業であり、その多くが製造業や卸売業で構成されています。これらの企業では、経理・給与計算業務に充てる人員が限定されていることが多く、2026年の制度変更に対応する準備が後回しになりやすい状況にあります。

しかし、2026年1月の給与計算は待ってくれません

1月から新しいルールが適用されるため、遅くとも2025年12月末までには、給与計算システムのアップデート、従業員への周知、運用ルールの確認をすべて完了させておく必要があります。

 

まとめ

2026年の「178万円の壁」は、単なる年収ラインの引き上げではなく、給与計算・源泉徴収・社会保険加入要件に関わる複合的な制度改正です。対応が遅れると、従業員の手取り変更に伴う問い合わせ対応や、社会保険加入ミスなど、予期しないトラブルが発生する可能性があります。

特に滋賀県の中小企業では、経理スタッフの人数が限定されていることが多いため、早めに対応方針を決め、必要に応じて外部の専門家に相談することをお勧めします。

178万円の壁への対応、経理のプロに相談しませんか?

税理士法人GrowUpは滋賀県草津市に拠点を置いており、草津市・大津市・守山市・栗東市・彦根市・近江八幡市など滋賀県全域の経理代行に対応しています。

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